◆SH3477◆Withコロナ時代の労働法務 第4回 在宅勤務(4) 福谷賢典(2021/02/08)

Withコロナ時代の労働法務
 第4回 在宅勤務(4)

島田法律事務所

弁護士 福 谷 賢 典

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下「新型コロナ」という)の流行は更に拡大の様相を呈し、1月7日には二度目の緊急事態宣言が発令されるに至ったが、かかる状況下でも、各企業においては、感染拡大防止策を徹底しつつ事業活動を継続する必要がある。本連載では、このことに伴って求められる従業員の労務管理等の諸課題への対処について解説する。第4回では、前回までに引き続き、在宅勤務を巡る各種の法的論点について述べる。

 なお、本稿中意見にわたる部分は筆者の私見であり、筆者が現在所属し、または過去に所属していたいかなる団体の見解を示すものでもないことに注意されたい。

 

Ⅱ 在宅勤務と労働時間管理(承前)

6 労働時間の把握

  1.   ⑴ 労働時間把握の責務
  2.    第2回および第3回で述べてきたとおり、在宅勤務をする従業員に対しても、労働基準法等に定める労働時間規制は当然に適用される。そのため、時間外・休日・深夜の労働(以下「時間外労働等」という)をさせる場合には割増賃金を支払わなければならず(労働基準法37条)、その計算をする上では、在宅勤務者の労働時間を正確に把握する必要がある。
  3.    また、過重労働による従業員の健康被害を防止するという労働安全衛生の観点からも、従業員の労働時間の状況の把握が要求されているが(労働安全衛生法66条の8の3)、このことは、在宅勤務者についても同様である。なお、かかる労働安全衛生法上の労働時間把握義務は、事業場外みなし労働時間制や裁量労働制の適用者(第3回参照)、あるいは労働基準法41条に定める者(いわゆる管理監督者等)といった、時間外労働等に係る労働基準法の一部規定が適用されない者との関係でも認められることに注意が必要である。
  4.    以上のとおり、企業には、在宅勤務者の労働時間を適正に把握する責務がある。

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(ふくたに・まさのり)

島田法律事務所パートナー弁護士。東京大学法学部卒業、2004年10月弁護士登録(57期)、2007年1月~2008年12月都市銀行法務部に出向。中心的な取扱分野は、争訟、労働法務、コーポレート、金融法務等。メーカー、金融機関等の人事部門・法務部門から、人事制度の設計・運用、個別労働紛争の処理等に係る法律相談を日常的に受けるとともに、労働審判、あっせん等の企業側代理人も務めている。

島田法律事務所http://www.shimada-law.jp




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