◆SH3440◆インドネシア:オムニバス法の制定(その4)〜事業許認可の基本要件の簡素化 中村洸介(2021/01/08)

インドネシア:オムニバス法の制定(その4)
〜事業許認可の基本要件の簡素化

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 中 村 洸 介

 

 2020年11月2日、インドネシアで制定された「雇用創出に関する法律」(通称「オムニバス法」)は、外国企業からの投資を誘致する等によって国内の雇用機会を創出することを目的とするもので、日本企業がインドネシアで事業活動を行うにあたって重要な内容が多く含まれている。そこで本稿では、オムニバス法第3章「投資及び事業環境の改善」に規定されている、事業許認可の基本要件の簡素化について紹介する。

 

 これまで外国企業がインドネシアで事業を行うためには、現地に設立する株式会社において、事業識別番号(Nomor Induk Berusaha(NIB))のほか事業許可(Izin Usaha)を取得し、さらに、事業許可の効力発生に必要なコミットメントとして、事業内容に応じて、立地許可(Izin Lokasi)、環境許可(Izin Lingkungan)、建設許可(Izin Mendirikan Bangunan(IMB))等のインフラ関連の許認可を取得する必要があった。

 

 これらの許認可は、オムニバス法の定める新たな許認可システムにおいても、「事業許認可の基本要件」として規定されているが(事業許可が不要とされる「低リスク」及び「中リスク」の事業も特に除外されていない。)、以下に述べるように、オムニバス法によって、許認可の内容が変更されたり、OSSの利用や要件の緩和等を通じて手続きが簡素化される。

 

1. 立地許可に関して

 立地許可とは、事業に利用する土地を取得するために必要な許認可であり、従前は、そのプロセスが地域によって異なり、複雑で取得に時間を要するケースも散見されていた。

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(なかむら・こうすけ)

2011年早稲田大学大学院法務研究科修了。2012年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2019年Columbia Law School卒業(LL.M.)。2019年~長島・大野・常松法律事務所ジャカルタ・デスク勤務。

2012年に長島・大野・常松法律事務所に入所し、M&A案件を中心に国内外の企業法務全般に従事。現在は、日本企業によるインドネシアへの事業進出や資本投資、その他現地での企業活動全般についてアドバイスを行っている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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