◆SH3350◆マレーシア:倒産処理・債務整理に関する法制度の改革(1) 酒井嘉彦(2020/10/20)

マレーシア:倒産処理・債務整理に関する法制度の改革(1)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 酒 井 嘉 彦

 

1. はじめに

 マレーシアにおいて、会社の倒産処理・債務整理にはマレーシア会社法(Companies Act 2016。以下「会社法」という。)の条項が適用されるところ、会社法を所管するマレーシア企業委員会(Companies Commission of Malaysia)は、この夏、2020年会社法改正案に関する諮問文書(以下「諮問案」という。)を公表した。諮問案では、会社法改正に関する政策的指針に加え、会社法の改正文言案も提示されている。その内容は多岐にわたるものの、主要な提案事項については以下のように整理することができる。今回から3回にわたり、下記1乃至3の倒産処理・債務整理手続に関する会社法改正に向けた主要な動向について、その概要を紹介する。

 

2020年会社法改正案に関する諮問文書における主要な提案事項
1. スキーム・オブ・アレンジメントの法的枠組みの強化
2. 倒産処理メニューの活用の拡大
3. 各倒産処理手続における債務者再建の促進
4. 法人の実質的所有者に関する報告枠組みの強化
5. その他、諸々の改正事項

 

 なお、諮問案は、2020年8月末にパブリックコメントの募集期間を終えたところであり、今後早ければ2020年11月の議会の審議にかけられる可能性がある。しかしながら、具体的な会社法改正の制定・施行時期は未定である。また、諮問案は、今後、パブリックコメントの検討結果や議会での審議を経て、その内容に変更があり得る点については十分に留意されたい。

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(さかい・よしひこ)

2011年から長島・大野・常松法律事務所にて勤務し、各種ファイナンス案件、不動産取引を中心に、企業法務全般に従事。2018年から2019年にかけて、Blake, Cassels & Graydon LLP(Toronto)に勤務。その後、2019 年より長島・大野・常松法律事務所シンガポール・オフィスにて、主に東南アジア地域における日本企業の進出・投資案件を中心に、日系企業に関連する法律業務に広く関与している。京都大学法学部、京都大学法科大学院、University of California, Los Angeles, School of Law(LL.M.)卒業。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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