◆SH3318◆公取委、アマゾンジャパン合同会社から申請があった確約計画を認定――巨大IT企業に対する規制の動向 森 駿介(2020/09/24)

公取委、アマゾンジャパン合同会社から申請があった確約計画を認定

――巨大IT企業に対する規制の動向――

岩田合同法律事務所

弁護士 森   駿 介

 

1. 概 要

 公正取引委員会(以下「公取委」という。)は、2020年9月10日、アマゾンジャパン合同会社(以下「アマゾンジャパン」という。)による納入業者に対する優越的地位の濫用(独占禁止法2条9項5号)が疑われた事案(以下「本件」という。)について、同社から提出を受けた納入業者への返金等を内容とする確約計画を認定したと発表した。これにより、公取委は同社に対する行政処分を見送ることとなった。

 

2. 確約手続

 確約計画(排除措置計画)とは、独占禁止法上の確約手続において、事業者が作成・提出するものである。確約手続では、まず公取委が、公正かつ自由な競争の促進を図る上で必要があると認めるときに、被疑事業者に対し、独占禁止法違反の疑いのある行為の概要、確約計画の認定申請をすることができる旨を通知し(独占禁止法48条の2。以下「確約手続通知」という。)、これを受けた被疑事業者は確約計画を自主的に作成し申請することができるとされる(同法48条の3第1項)。そして、公取委は、当該計画が一定の要件を満たす場合にこれを認定することとされており(同法48条の3第3項)、この場合、公取委は排除措置命令や課徴金納付命令を行わない(同法48条の4)。

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(もり・しゅんすけ)

岩田合同法律事務所弁護士。2008年一橋大学法学部卒業。2010年一橋大学法科大学院修了。2011年弁護士登録。取扱分野は、訴訟、コーポレート及び不正調査を中心とした企業法務。『コーポレート・ガバナンスの法律相談』(共著)(青林書院、2016年10月)等著作多数。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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