◆SH3261◆最高裁、ツイッターにおけるリツイートが一定の場合に著作権法上の氏名表示権を侵害する旨の判決 佐藤修二(2020/08/06)

最高裁、ツイッターにおけるリツイートが
一定の場合に著作権法上の氏名表示権を侵害する旨の判決

岩田合同法律事務所

弁護士 佐 藤 修 二

 

 最高裁は、このほど、ツイッターにおけるリツイートが一定の場合に著作権法上の氏名表示権を侵害する旨の判決を下した(最判令和2年7月21日裁判所ウェブサイト掲載。以下「本判決」という。)。本件は、直接的にはリツイートにより著作権を侵害されたと主張する著作者が米国ツイッター社に対してリツイートを行った者の情報を開示するよう請求する発信者情報開示請求事件であるが、ここでは、世の注目を集めた著作権法上の論点に焦点を当てて判決の概要を紹介し、若干の検討を試みる。

 事案の概要は、以下のとおりである。

  1. ① 被上告人である写真家は、自己の撮影した写真の隅に「©」マーク及び自己の氏名をアルファベット表記した文字等を付加した画像を自己のウェブサイトに掲載していた。
  2. ② その後、被上告人に無断で、①の画像を複製した画像の掲載を含むツイートが投稿された。
  3. ③ さらに、②とは別の複数アカウントにおいて、上記②のツイートのリツイート(第三者のツイートを紹介ないし引用する、ツイッター上の再投稿)がされた。リツイートされた画面に表示された画像では、①の画像の上部及び下部がトリミング(一部切除)されていたため、①の画像にあった氏名表示部分が表示されなくなっていた。
  4. ④ 被上告人は、ツイッターを運営する米国法人である上告人に対し、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項に基づき、③の各リツイートに係る発信者情報の開示を求めた。

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(さとう・しゅうじ)

岩田合同法律事務所弁護士。2000年弁護士登録。1997年東京大学法学部、2005年ハーバード・ロースクール(LL.M., Tax Concentration)各卒業。2005年Davis Polk & Wardwell LLP (NY)勤務。2011年~2014年東京国税不服審判所国税審判官。中里実他編著『国際租税訴訟の最前線』(共著、有斐閣、2010)等税務に関する著作多数。

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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