◆SH3254◆法人の実質的支配者把握で法務省研究会、商業登記所における把握促進策の検討を取りまとめ――「実質的支配者リスト」作成・保管・認証の新制度が2021年度中導入へ (2020/07/29)

法人の実質的支配者把握で法務省研究会、商業登記所における
把握促進策の検討を取りまとめ

――「実質的支配者リスト」作成・保管・認証の新制度が2021年度中導入へ――

 

 法務省の「商業登記所における法人の実質的支配者情報の把握促進に関する研究会」(座長・岩原紳作早稲田大学大学院法務研究科教授)は7月16日、「商業登記所における法人の実質的支配者情報の把握促進に関する研究会~有識者による議論の取りまとめ~」を法務省ウェブサイト上で公表した。

 公的機関における法人の実質的支配者情報の把握について「法人の透明性を向上させ、資金洗浄等の目的による法人の悪用を防止する」観点から、FATF(金融活動作業部会)の勧告や金融機関からの要望など国内外の要請が高まっているとし、「法人設立後の継続的な実質的支配者の把握」をさらなる課題として商業登記所における把握促進策の研究がなされたもので、座長を始めとする3名の大学教授、全国銀行協会コンプライアンス部長、弁護士、司法書士の計6名の有識者が研究会を構成した。公表されている議事概要によると、第1回研究会が4月24日、第2回研究会が5月29日、両日程ともウェブ会議の形式により開催され、第1回研究会には法務省として民事局長、商事課長、官房参事官、登記所適正配置対策室長らが出席。第2回研究会においては、法務省から民事局長以外の同一メンバーが出席したほか、財務省国際局国際機構課兼調査課資金移転対策室外国為替管理官、金融庁総合政策局マネーローンダリング・テロ資金供与対策企画室長、日本公証人連合会常務理事がオブザーバー参加した。

 研究課題は第1回研究会の開催時から「法人設立後の継続的な実質的支配者の把握」に絞り込まれており、国際的にはEU加盟国等で公的機関における設立後の法人の実質的支配者の登録という取組みが行われているとされるところ、(ア)わが国では設立後の法人の基礎的な情報が商業登記所に登記され、登記官は商業・法人登記の分野において高度な専門性を有しており、法人の実質的支配者情報の把握促進のために効果的な役割を果たしうるという認識のもと、(イ)法務省民事局においては「商業登記所における法人の実質的支配者情報の把握促進について、研究を行い、今後の新たな取組につなげていきたいと考えている」との方針により、①商業登記所において実質的支配者情報に関する証明書を発行する制度の必要性および証明制度の対象となる範囲、②申告された法人の実質的支配者情報の正確性確保の方法、③想定される証明書の通数、集積したデータの管理・活用等長期的な課題――の3点が具体的な議題とされた。上記①に絡み、法務省からは仮称としつつ「法人の実質的支配者証明制度」案の説明がなされ、「実質的支配者情報証明書」(仮称)の交付の流れなどについても法務省側の想定を紹介している。

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