◆SH3212◆日本取締役協会、独立社外取締役の行動ガイドラインレポートを更新 伊藤広樹(2020/06/25)

日本取締役協会、独立社外取締役の行動ガイドラインレポートを更新

岩田合同法律事務所

弁護士 伊 藤 広 樹

 

 一般社団法人日本取締役協会の独立取締役委員会は、2020年6月10日、「独立社外取締役の行動ガイドラインレポート 2~「稼ぐ力」の再興に向けて」(以下「本ガイドラインレポート」という。)を公表した。

 本ガイドラインレポートは、株式会社においてコーポレートガバナンスの中心的役割を担う独立社外取締役が、どのような役割を果たすべきであるか等について解説するものである。具体的には、第1部「前提認識の整理」において、日本企業の意思決定システムをより洗練させるために、コーポレートガバナンスの根幹を担う取締役会の役割について前提認識を整理するとともに、第2部「具体的行動編」において、コーポレートガバナンスの主役である独立社外取締役がどのように行動すべきかについての具体的指針を示すものである。これらの内容は、実務上参考になるべき示唆を多く含むものであるため、本稿においてそのポイントを紹介する次第である。

 

1. 第1部「前提認識の整理」

 第1部「前提認識の整理」では、上記のとおり取締役会の役割について前提認識が整理されている。

 本ガイドラインレポートは、日本企業の「稼ぐ力」の再興のためには、「リスクテイク力」の再興が必要であるとの立場を前提に、日本企業のリスクテイク力を再興するためポイントを解説している。例えば、CEOに裁量を与え指揮命令系統を強めることや、意思決定に「分業システム」を持ち込むこと等を提唱しているが、これらを実現するためには、(マネジメントボードやアドバイザリーボードではなく)モニタリングボードの導入が適切であると述べている。そして、これを会社法上の既存の機関設計に当てはめた場合、社外取締役が過半数を占める「指名委員会」「報酬委員会」「監査委員会」という3つの分業された委員会で構成される指名委員会等設置会社制度が推奨される旨を述べている。

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(いとう・ひろき)

岩田合同法律事務所弁護士。2004年早稲田大学法学部卒業。2006年早稲田大学法科大学院修了。2007年弁護士登録。主にM&A取引、会社法を始めとするコーポレート分野に関するアドバイスを行う。著作には、『会社法実務解説』(共著 有斐閣 2011)、「新商事判例便覧」旬刊商事法務2031号~(共著 商事法務 2014~(連載))等。

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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