◆SH3207◆中国:個人情報安全規範の改正(4) 鈴木章史(2020/06/22)

中国:個人情報安全規範の改正(4)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 鈴 木 章 史

 

個人情報処理の第三者への委託に関する規制の強化

 現行版では、個人情報管理者が、個人情報の処理を第三者に委託する場合、委託の範囲は個人情報の主体が授権同意した範囲内でなければならず、委託先に対して安全影響評価を行うとともに監督し、委託状況を正確に記録・保存しなければならないとされている(現行版8.1条a,b,d,e/改正版9.1条a,b,d,e)。かかる義務に加えて、改正版では、個人情報管理者による義務がさらに加重され、委託先が法定又は契約上の委託の要件に従って個人情報を処理できない、又は個人情報のセキュリティ保護の責任を効果的に果たせないことを把握又は発見した場合、個人情報管理者は、直ちに関連する行為を停止するよう委託先に要求し、委託先に対し、パスワードの変更、権限の返還、ネットワーク接続の切断などの効果的な改善策を講じる又は講じるよう要求し、個人情報が直面するセキュリティリスクを管理又は排除しなければならないとされた(改正版9.1条f)。また、必要に応じ、個人情報管理者は、委託先との取引関係を終了し、取得した個人情報を適時に削除するよう委託先に要求しなければならないことも規定された(改正版9.1条f)。

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(すずき・あきふみ)

2005年中央大学法学部卒業。2007年慶應義塾大学法科大学院修了。2008年弁護士登録(第一東京弁護士会)。同年都内法律事務所入所。2015年北京大学法学院民商法学専攻修士課程修了。同年長島・大野・常松法律事務所入所。主に、日系企業の対中投資、中国における企業再編・撤退、危機管理・不祥事対応、中国企業の対日投資案件、その他一般企業法務を扱っている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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