◆SH2893◆インドネシア:インドネシア語の使用に関する大統領令の制定 前川陽一(2019/11/19)

インドネシア:インドネシア語の使用に関する大統領令の制定

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 前 川 陽 一

 

1. はじめに

 契約書の言語としてインドネシア語の使用を義務づけた、国旗、国語、国章及び国歌に関する法律(2009年第24号)(以下「言語法」)は、かかる義務に違反した契約の有効性を巡って争われた裁判(以下「関連事件」)の判決とも相まって、外国企業のインドネシアにおける契約実務に大きな影響を与えてきた。契約書の使用言語に関する言語法の明文規定は、以下のとおりきわめて短いものであり、そのため解釈について不明なところも少なくない。

  1. 第31条
  2. ⑴ インドネシア政府、インドネシア法人又はインドネシア人を当事者とする契約又は覚書は、インドネシア語を用いなければならない。
  3. ⑵ 外国当事者を含む前項の契約又は覚書は、当該外国当事者の言語又は英語でも記載することができる。

 言語法の規定の詳細は、同法施行後2年以内に制定される大統領令において定められることになっていたが、上記条項を含むインドネシア語の使用を義務づける規定に関しては、制定後10年を経た2019年9月30日、インドネシア語の使用に関する大統領令(2019年第63号)(以下「本大統領令」)において定められるに至った。

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(まえかわ・よういち)

1998年東京大学法学部卒業。2006年東京大学法科大学院修了。2007年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2013年Northwestern University School of Law卒業(LL.M.)。2013年~2016年長島・大野・常松法律事務所ジャカルタ・デスク(Soemadipradja & Taher内)勤務。2019年10月~長島・大野・常松法律事務所シンガポール・オフィス勤務。

現在はシンガポールを拠点とし、インドネシア及び周辺国における日本企業による事業進出および資本投資その他の企業活動に関する法務サポートを行っている。

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