◆SH2853◆国際シンポジウム:テクノロジーの進化とリーガルイノベーション「第3部 検討すべき課題、求められる人材育成とは?②」(2019/10/29)
国際シンポジウム:テクノロジーの進化とリーガルイノベーション
第3部 検討すべき課題、求められる人材育成とは?②
パネリスト ケンブリッジ大学法学部教授 Simon Deakin ケンブリッジ大学法学部教授 Felix Steffek 学習院大学法学部教授 小塚荘一郎 一橋大学大学院経営管理研究科准教授 野間幹晴 産業技術総合研究所人間拡張研究センター
ファシリテーター 一橋大学大学院法学研究科教授 角田美穂子 電気通信大学大学院情報理工学研究科准教授 工藤俊亮 株式会社レア共同代表 大本 綾 |
第3部 検討すべき課題、求められる人材育成とは?②
● 講演者のメッセージを総括すると
角田:
ここで、大本さんに前半の議論を図式化していただきましたので、簡単にまとめていただけますでしょうか。
大本:
「検討すべき課題と求められる人材育成」ということで、バラバラとまた描いているように見えるのですが、左側にエンジニアであったり工学的な考え方をまとめています。特に小島さんからは、産総研のデザインスクールで行なっている事例や、デンマークに実際に行って見てこられた先進事例から、今後どういったことが必要かというお話がありました。
右側が法律側の話で、これから未来の弁護士を育てるためにどのようなことを考えていくべきか、AIとの関係性とはどのように考えるべきか、イギリスの大学では何が起きているかという話です。
真ん中は経営学の話で、デジタルトランスフォーメーションフォーラムを中心として、どちらかというとビジネスサイドから、今、行われていることについてお話がありました。特に、受講生のCEOに対してのプレゼンテーションの話をとおして、デジタルトランスフォーメーションを活かしていこうというトップの決断が非常に重要だという観点が示されました。
また、今後リーガルイノベーションを進めていく上で、トランスレーターあるいはプロデューサーの存在が必要という話がありました。そういった人材を育てるために、一つは目的の共有化、色々な多種多様な人たちが単純に集まるだけでなく、目的を共有できるような場所が必要だということ。また、法律を専門に学んでいる人が、同時にスマートコントラクトとは何か、ブロックチェーンとは何かという、少し違った分野に対しての知識を深めるというようなことも大事だという話もありました。ここでお伺いしたいのは、どのような場を作ればトランスレーター、あるいはプロデューサー的な人材が今後育っていくのかというのをもう少し深くお聞きできればと思っています。