◆SH2834◆企業活力を生む経営管理システム―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―(第69回) 齋藤憲道(2019/10/21)

企業活力を生む経営管理システム

―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―

同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

4. 全社の「危機管理体制」の構築  平時の備えが重要

 危機管理の効果は、平時に組織全体でどれだけの備えができているのかによって決まる。

 企業では、経営に影響を与える日常の業務リスクは経営計画(月次、年次、中長期)の策定時に想定され、その対応策が計画の中に織り込まれて、実行される。

  1. 例 顧客の嗜好の動向、販売チャンネル動向、景気動向、貿易規制、業界の競争状況(新製品、販売価格、占有率、新技術、生産体制等)、為替レート、人件費の動向

 このような日常的な業務リスク以外にも、発生すると経営に大きな影響を与える様々なリスクが存在する。その中の重要な事項(「発生の可能性の大小」と「経営に与える影響の大きさ」を想定して抽出する。)については、平時に、対応方法を検討し、経営への悪影響を最小にするための備えを行うことが望ましい。

 以下、日常的に発生する業務リスク以外の経営リスクについて、平時に「危機管理体制」を構築する要領を示す。

  1. (注) 何が「日常的」かは、企業・業種によって異なる。例えば、サイバーセキュリティは、近年、日常的な経営課題として認識されるようになっている。しかし、システム・ダウン等の障害発生時の経営被害の態様と損害の大きさは、金融機関・メーカー・農林水産業等で異なり、対応策はそれぞれ異なる。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)




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